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ことでん登場時の塗装で香東川橋梁を渡る1070形電車(前の2両)=2025年8月20日午前8時8分、高松市円座町、福家司撮影

 高松琴平電気鉄道(ことでん)で営業運転している電車では最古の1070形2両がことでん登場時の塗装に復刻され、運行を再開している。新型電車の導入に伴い来年にも引退するとみられ、それまでこの姿で最後の走りを見せる。

 1070形はことでんに4両在籍しており、ことでん初の冷房車となった。うち2両(1071、1072)は1957年に製造され、京浜急行電鉄からことでんに移籍され改造のうえ84年から走っている。引退を前に、最後の全般検査に合わせて、ことでん登場時から2002年ごろまで続いた、ピンクに近い赤色、ファンタンゴレッドに戻された。

 運行再開初日の20日には、22年にことでんの開業111周年を記念して同じ塗装に復刻された別形式の電車と連結する粋な計らいで、4両編成で朝夕の通勤時間帯に琴平線を走った。沿線では多くの鉄道ファンがカメラを向けていた。今後も他形式の電車とペアを組み、主に朝夕に同線で運行されるという。

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